ポートフォリオ評価項目

TechTrain ではポートフォリオの評価項目を以下の5つの大項目に分類しています。

• ビジネス思考
• プロダクト思考
• ソフトウェア開発
• プロダクト開発
• デザイン開発

評価項目は2つの思考と3つの開発から構成されています。

プログラミング学習の延長でポートフォリオ作成をする場合、どうしても開発に目を向けがちですが、これら5つの項目のバランスが非常に重要です。 もちろん、この中から少なくとも1つの項目が秀でていることも大変重要な要素です。

ビジネス思考

個人開発と就職・転職活動におけるポートフォリオの決定的な違いがこの評価項目にあると考えています。

就職・転職活動におけるポートフォリオは多くの場合、まずは書類選考や一次選考において、人事担当者や採用担当者が確認することになります。 そのため、エンジニアリング・プログラミング・開発業務に関する評価は別途エンジニアに詳細を見てもらうようにしている組織も多いです。 エンジニア採用に長けた方ももちろんいます。エンジニアが採用活動に積極的に関わっている組織もあります。しかし、それはまだまだ多数派とはいえません。

以上のことから、必然的に技術的な深さ・面白さだけではなく、ビジネス的な観点からの評価が重要になってきます。 ビジネス思考の評価項目は、そのような観点から設定されています。

詳細はビジネス思考のページを参照してください。

プロダクト思考

自社開発企業をはじめとした、自社プロダクトを持つ企業において特に重要視される観点がプロダクト思考です。

自社プロダクトを持つ企業では、選考に望むエンジニアが将来的に自社プロダクトの開発に携わることを想定して採用活動を行っています。そのため、単に技術に明るいかどうかだけではなく、製品・サービスとしてのものづくりができる人材かどうかという観点から評価を行います。

一般にプロダクトマネージャーと呼ばれるポジションが責任を持つ領域ですが、開発に携わるエンジニアにも同じような素養が求められる組織は少なくありません。このプロダクトのターゲットは誰か、どのような課題を解決するために作られたのか、どのような価値を提供するのか、といった観点を持っているかどうかが重要になります。加えて、プロダクトとして世に出したあとのことまで考えられているかどうかも重要です。今後どのような発展を考えているのか、リリース後の運用を想定しているのか、といったことです。

詳細はプロダクト思考のページを参照してください。

ソフトウェア開発

ポジションに関わらず、ソフトウェアエンジニアとしての技術力については必ず評価の対象となります。

この項目はエンジニア目線でも納得のいくものが多くあると思います。既に意識して取り組まれている方も多いことでしょう。

ここで提案している評価項目は、Web系・モバイル系に若干偏った内容になっているものもあります。しかし、これらの項目はどのような領域のエンジニアであっても、ある程度の知識を持っていることが望ましいと考えています。情報系の学生や卒業生、情報系資格保持者にとっては聞き馴染みのある項目も多いと思います。しかし、ではそれらを実際にポートフォリオに落とし込むことができているかどうか、という観点で評価するとなると、意外と難しいものです。

これらの項目をすべて満たすことももちろん重要ですが、特に注力した項目を決め、どのような工夫をしているのか、どのような経緯でそのような工夫を行ったのか、といったことを明確にし、エンジニア社員に対しても説明できるようにしておくことが重要です。

詳細はソフトウェア開発のページを参照してください。

プロダクト開発

ソフトウェアを作ることとプロダクトを作ることには差分があると考えています。この評価項目はそのような観点に着目したものです。

先に説明したプロダクト思考に似通った部分もありますが、あちらが思考であったのに対して、こちらは開発です。製品としてプログラムを書くということ、プログラムを育てるということ、プログラムを提供し続けるということについての観点で評価します。

一般にチーム開発の経験者や、実務における開発経験者に対して期待される能力がこの評価項目には多く含まれています。 確かに、チームでの開発や実務経験があるのであれば、この評価項目の多くに対する経験が一定あることが期待できます。選考において実務経験者が優遇される理由のひとつです。 しかし、それらの経験がないのであれば、この評価項目については特に意識して取り組む必要があります。

詳細はプロダクト開発のページを参照してください。

デザイン開発

自社開発企業をはじめとした、自社プロダクトを持つ企業においては、プロダクト思考と同様にデザイン開発についても重要です。 エンジニアはコードを書く、デザインはデザイナーの仕事だと割り切ることも可能です。しかし、それではなかなか評価されないのも事実です。

デザイナーが作るような洗練され、独自性のあるデザインを実装する必要はありません。しかし、デザインの基本的な知識を持ち、それを実装に落とし込むことができるかどうかは重要です。

詳細はデザイン開発のページを参照してください。